ナポリ大聖堂のチケット
ナポリ大聖堂はナポリで最も重要な宗教的な建物であり、南イタリアのナポリの中心にあります。ナポリはイタリアの大都市の一つで、アマルフィ、古代ポンペイ、そして有名なヴェスヴィオ火山に近い場所に位置しています。ナポリは、ローマ、フィレンツェ、ヴェネツィアとともに、イタリアの観光地の中でも主要なスポットとなっています。イタリア語では「カッテドラーレ・ディ・サンタ・マリア・アスンタ」（Cattedrale di Santa Maria Assunta）と呼ばれ、意味は「聖母マリアの天への昇天の大聖堂」ですが、一般的には「カッテドラーレ・ディ・サン・ジェンナーロ」（Cattedrale di San Gennaro）としても知られています。サン・ジェンナーロはナポリの守護聖人です。また、ナポリ大聖堂は「ドゥオーモ・ディ・ナポリ」（Duomo di Napoli）としても知られています。ドゥオーモはイタリア語で大聖堂を意味する言葉です。大聖堂は、特定の地域で司教が執務する教会の名前です。都市の大聖堂は通常、その都市で最も重要な宗教的な建物とされています。
歴史と建築
ナポリ大聖堂の建設は13世紀末、シャルル1世（シャルル・ダンジュー）の統治下で始まりました。シャルル1世はナポリやイタリアの大部分、さらにはヨーロッパの一部を支配していたフランスのアンジュー家の王でした。この巨大な大聖堂の建設はシャルル1世の時代には完了せず、次の世紀の初めに完成しました。教会はゴシック建築様式で建てられ、イタリア語では「ゴティコ・アンジオイーノ」（gotico angioino）と呼ばれています。この教会は何度か改修されており、現在の建築様式は比較的混合されており、古いゴシック建築と後期のゴシック建築が融合しています。大聖堂で行われた発掘と調査により、地下室にはコンスタンティヌスの古代教会の遺物が見つかり、さらにギリシャ・ローマ時代の遺物も発見されました。
教会内部
ヨーロッパの大聖堂に見られるように、ナポリ大聖堂には宗教的な体験を強調し、キリスト教の信仰の基本を表現するための芸術作品、フレスコ画、絵画、彫刻がたくさんあります。大聖堂内の一部の作品は、有名なイタリアのアーティストであるジョヴァンニ・ラ・フランコやジョゼッペ・デ・リベラによって作られました。大聖堂の重要な部分は、17世紀に建物の骨組みに追加されたサン・ジェンナーロの礼拝堂です。この礼拝堂は、ナポリの守護聖人であるサン・ジェンナーロに捧げられています。サン・ジェンナーロは3世紀から4世紀にかけて生きたキリスト教の宗教家で、ベネヴェントの司教を務めました。彼はその信仰のために迫害され、殉教しました。伝統によると、彼の遺体は死後すぐに保存され、その遺物は現在まで教会によって保持されており、大聖堂の近くにある博物館（Museo del Tesoro di San Gennaro）に保管されています。ジェンナーロの名前は奇跡や神の力と結びつけられており、ナポリのような重要な都市の守護聖人として選ばれました。
大聖堂の左側には「聖母マリアの昇天の聖堂」があり、これは大聖堂の名前の一部を与えています。教会の下には最古の教会が発見され、歴史的な文献にも記載されています。この教会はローマ皇帝コンスタンティヌスによって建てられ、彼はキリスト教の教義を採用した最初のローマ皇帝でした。古い教会が使われなくなった後、その上に新しい聖堂が建てられ、大聖堂の主要な建物と統合されました。
ナポリ大聖堂の中央廊下（オリジナルの写真）
ナポリ大聖堂で見られるもの
ナポリ大聖堂は、ナポリの古代都市の中心部、観光地であるセンター・ストリコ（Centro Storico）地区に位置しています。教会の前には、小さな広場があります。訪れる人が最初に目にするのは、ゴシック様式で建てられた印象的なファサードです。大聖堂のファサードを飾る色はベージュで、ゴシックアートの最高の装飾や建築的要素が施されています。高く広い入口の扉、豪華な窓、そして高い塔があります。大聖堂の設計はクラシックなスタイルで、長い建物の両側に小さな構造物（バジリカと礼拝堂）が縦に接続されています。建物の終わりには、座席と祈りが向けられる半円形のアプスがあります。教会内には、両側に立つ柱の列があります。教会の内部は、外観と同じくらい豪華で印象的です。床や柱は大理石でできており、金と銀で装飾されています。建物の天井は建築的な装飾とフレスコ画で覆われており、空間全体には芸術作品が展示されています—フレスコ画、絵画、彫刻、レリーフ、祭壇など。入り口の扉からも、大聖堂のアプスを飾る印象的な彫刻が見えるでしょう。これは天使と聖霊を象徴する鳩のシーンです。大聖堂の右側には、サン・ジェンナーロの礼拝堂があり、これは大聖堂と一体となっており、ナポリの守護聖人サン・ジェンナーロを記念しています。礼拝堂は四角い構造で、大きなドームがその上にあります。非常に印象的で、フレスコ画や絵画、サン・ジェンナーロの生涯を描いた彫刻が満載です。礼拝堂の隣には、サン・ジェンナーロの遺物を展示する博物館があります。左側には、聖母マリアの昇天のバジリカがあります。バジリカは長い建物で、内部には柱の列があります。芸術品の多くは、イエスの母である聖マリアの生涯と彼女の天への昇天を描いています。大聖堂の地下室には、古代のキリスト教会の遺物やギリシャ・ローマ時代の遺物を見ることができます。
ナポリ大聖堂のアプス地域（オリジナルの写真）
ナポリ大聖堂のチケット
ナポリ大聖堂の本体への入場は無料です。
サン・ジェンナーロ礼拝堂とサン・ジェンナーロの遺物博物館への入場は無料ではなく、チケット購入が必要です。購入できるチケットの種類は以下の通りです：
サン・ジェンナーロ礼拝堂のオーディオガイド付き入場チケット
これは最も基本的なチケットで、こちらから購入できます。サン・ジェンナーロ礼拝堂への入場が含まれ、オーディオガイド付きのガイドツアーが提供されます。このチケットは、礼拝堂だけを短期間見学したい方におすすめです。
サン・ジェンナーロの遺物博物館への入場チケット
このチケットは、サン・ジェンナーロの遺物博物館への入場を提供し、礼拝堂への入場は含まれません（こちらから購入できます）。このチケットは、サン・ジェンナーロの遺物に興味があり、彼のために建てられた宗教的な礼拝の場よりも、遺物に重点を置いて見学したい方に適しています。
サン・ジェンナーロ礼拝堂と遺物博物館の入場チケット（フィランジェリ美術館）とオーディオガイド付き
このチケットは、サン・ジェンナーロの礼拝堂と遺物博物館への入場を提供し、こちらから購入できます。このチケットは、サン・ジェンナーロの守護聖人としての姿を理解し、彼の遺物を見学したい方におすすめです。また、フィランジェリ美術館で展示されている重要な芸術作品も見ることができます。
ガイド付きの礼拝堂と博物館の入場チケット
このチケットは、サン・ジェンナーロの礼拝堂と隣接するサン・ジェンナーロの遺物博物館への入場とガイド付きツアーを提供します。チケットはこちらから購入できます。このチケットは、サン・ジェンナーロの生涯と業績についてより深く知り、ナポリの歴史で最も重要な人物の一人の遺物と所蔵品を見学したい方におすすめです。
私たちのおすすめ
- 大聖堂の訪問は、特に歴史、建築、芸術に興味のある方におすすめですが、大聖堂はナポリの中心部に非常に便利な場所にあり、入場が無料なので、地域を通る際には誰でも立ち寄って、その宗教的および芸術的な豪華さを見学することをおすすめします。
- 大聖堂の訪問に最適な時期は、春と秋の間、3月から5月、そして9月から11月です。この期間、ナポリの天気は快適であり、また観光客の数は夏の混雑時に比べて大幅に少なくなります。
- ナポリ大聖堂の訪問には、サン・ジェンナーロ礼拝堂とその遺物博物館を見学するかどうかに応じて、30分から2時間程度の時間をかけることをおすすめします。
- 大聖堂の訪問は、ナポリの他の重要な歴史的な目的地、例えばカステル・ヌオーヴォ（Castel Nuovo）やナポリ王宮（Palazzo Reale di Napoli）と組み合わせることをおすすめします。
- 大聖堂はナポリの観光地区であるセンター・ストリコ（Centro Storico）の中心に位置しています。そのため、街の中心部や中央駅から徒歩で簡単にアクセスでき、大聖堂まで1kmもかからずに到達できます。
- 教会の訪問は子供にもおすすめです。なぜなら、教会内の美しさに感動するために広範な歴史的知識や建築・芸術の深い理解は必要ないからです。小さな子供は訪問中に退屈するかもしれないので、訪問時間を比較的短くすることを検討するべきです。
- センター・ストリコ地区とその周辺には、さまざまなタイプの宿泊施設（ホテル、アパートメント、ホステルなど）があり、価格帯も幅広い（1つ星から5つ星まで）です。
- ナポリ大聖堂への入場は無料です。サン・ジェンナーロ礼拝堂の入場料は4ユーロです。
- サン・ジェンナーロ礼拝堂とその遺物博物館の両方を訪れる予定の場合は、両方への入場が可能なセットチケットを購入することをおすすめします。また、フィランジェリ美術館にも入り、他の重要な宗教的・歴史的な芸術作品を見ることができます。
- ナポリでは、観光地の多い都市では個人の持ち物を閉じたロッカーに保管し、身近に置くことを強くおすすめします。また、夜間は観光地の中心部を歩くことをおすすめします。
- ナポリ大聖堂への車でのアクセスは避けるべきです。なぜなら、大聖堂はナポリの非常に混雑した地域にあり、車でのアクセスはあまり便利ではないからです。